ATOKのすすめ

日本語を扱う仕事をしているなら、自分の作る日本語の文章に誤りができるだけないようにしたいものです。

Windows標準のIMEだと変換がなかなか正確に行われなかったりして使い勝手が今ひとつなので、ATOKを使っています。
ATOK2006というバージョンです。

今までとは比べものにならないぐらい便利です。
例えば・・・
敬語の使い方の間違いを指摘してくれたりします。

「ご確認していただけますでしょうか。」

と打とうとすると「尊敬語と謙譲語の混同」とメッセージが出ます。確かに「ご確認する」は謙譲語、自分のことだから「いただけますでしょうか」と依頼文で使うのは間違いだ、と後にになって気づいたりもします。同時に、日本語の仕事をしていてこんな間違いをしてしまうとは・・・、と自己反省を促すという思わぬ効果もあります。

間違って覚えている言葉遣いを指摘してくれることもあります。

「的を得る」

と打つと<「的を射る/当を得る」の誤用>と出ます。
・・・。知らなかった・・・。
自分自身結構頻繁に使っているような気がします。自分以外にも間違っている人は少なくないのではないでしょうか。

【追記】と思っていたら実は『「的を得る」が正しい』という記事を目にしました。

...射撃の場面を想像して「的を得る」はずがない、「的を射る」ものだ、という誤解です。これは漢語に由来する表現であることを知らず、日本語として「的を得る」はずがない、と思ってしまうのです。語源の『大学』・『中庸』にあるように、「正鵠(せいこく)を失う」という表現からきています。この場合の正鵠は「正も鵠も、弓の的のまん中の黒星(『角川漢和中辞典』)」のことで、射てど真ん中の黒星に当てることができたかどうか、当たったら「得た」といい、はずれたら「失う」と表現していたのです。矢で的を射るのは当り前としても、必ずしも的に、まして正鵠に当たるかどうかは示していない表現が「的を射る」です。たとえば、"[中庸、十四]子曰く、射は君子に似たる有り。諸(こ)れ正鵠を失するときは、反って諸れを其の身に求む。(平凡社『字通』白川静著)"と「失する」という表現をしています。「失」の反対は「得」であり、「射」ではないのです。そうでなくても、もともと「得」という字には「あたる」という意味があります(白川静の前掲書)。いつのまにか「正鵠」という分かりにくいことばを使わず「的」に省略し、「的を射る」という悪貨が「的を得る」という良貨を駆逐していて、日本の国語辞典にも浸透しています。 (練習帳

信用しすぎるのもよくないということでしょうか・・・。

また、よく使うことばは一部を入力しただけで候補を表示してくれます。最近は携帯にもよくついている機能です。

「よろしく」でTabキーを押します。すると

「よろしくお願いします。」
「よろしくお願いいたします。」
「よろしくお願い申し上げます。」
「よろしくご検討のほどお願いします。」

などの候補が出てきます。
仕事のレポートにしても論文にしても、キーになることばは文章中頻繁に使うことになります。
「来年度コース設定案」ということばを打ったとします。
その後にもまた、「来年度コース設定案」ということばを使います。
すると、3回目あたりからは

らいねん

あたりまで打ったところで「来年度コース設定案」が候補に出てきます。
Tabキーを押せばそれが選択できます。

辞書登録などをしなくても、少ない入力でどんどん書けてしまいます。
頭が調子よく回転していてどんどん書こうとすることが頭の中に出てくるときなどには、思考がストップされることなく文章入力がはかどります。

今使っているバージョンには「明鏡」国語辞典がついていたので、それで意味を表示することもできます。
例えば「望ましい」の意味を調べたいときには「のぞましい」と打ってEndキーを押す。そうすると横に意味が表示されます。
パソコンに入力中なら電子辞書よりも便利です。

それほど便利で賢いATOKを使っていても不自然な日本語や変換ミスがなくならないのは、、、結局は自分自身の問題ですね。

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